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2024/04/10

【長崎】米海軍佐世保基地 汚水処理船の作業員2人死亡 現場で有毒ガス検知「硫化水素」と「シアン化水素」 関連は?専門家に聞く

9日にアメリカ海軍佐世保基地で日本人作業員2人が汚水処理船のタンク内で浮いているのが見つかり2人とも死亡した事故で、現場から有毒ガスの一種の硫化水素とシアン化水素が検知されていたことが分かりました。事故と有毒ガスに関連性はあるのか?専門家に話を聞きました。

死亡したのは佐世保市名切町の会社員、佐々原隆博さん54歳と船上作業アルバイトの浜田聖太郎さん33歳です。2人は9日午前11時半ごろ、アメリカ海軍佐世保基地の艦船に横付けした汚水処理船内にある深さ約5メートルのタンク内に浮いているのを別の作業員が発見しました。タンクの上部には開閉式のふたがあり、中には汚水が入っていました。アメリカ海軍の消防隊が救助し、搬送先の病院で死亡が確認されました。2人は9日午前8時ごろから船内で生活用水を除去する作業に当たっていました。

佐世保市消防局によりますと9日正午過ぎに基地から119番通報を受けた際「ガスの臭いがする」との話があり救助に入ったアメリカ海軍の消防隊がタンク内で有毒ガスの一種「硫化水素」と「シアン化水素」を検知したということです。

現場から検知された有毒ガスと今回の事故に関連はあるのか?長崎大学大学院で水資源や地下水汚染について研究する中川啓教授は「硫化水素」の危険性を指摘します。長崎大学大学院総合生産科学研究域中川啓教授:「(汚水に含まれる)有機物を微生物で分解していく過程で酸素が無くなって嫌気的な状態になっていくと有機物の分解に硫酸(イオン)を使う。硫酸(イオン)を使うと分解されて出てくるものの中に硫化水素がある。目・皮膚・粘膜がやられてしまうということで非常に有毒です。(硫化水素が)高濃度になってくると嗅覚が麻痺して臭いを感じない。人間にとって濃度が高いということを感知できなくてやられてしまうということだったんだと思います」。

長崎県内での硫化水素による死亡事故は2013年の5月に佐世保市の水産加工会社の地下の汚水槽で魚のウロコなどの汚物処理をしていた従業員3人が倒れうち1人が死亡したほか、同年6月に雲仙市の温泉旅館の温水タンクで、清掃中の従業員2人が死亡する事故が起きています。

県警によりますと、汚水処理船内で死亡した2人に目立った外傷はないということです。佐世保署が死因などを調べています。

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