公金紛失の発覚恐れ現金入りの封筒すり替え…雲仙市職員の男が窃盗容疑で逮捕

雲仙市の職員の男が公金３万円を盗んだ疑いで逮捕されました。職員は公金を紛失したとして市から懲戒処分を受け、停職中でした。

牛島ひかりアナウンサー：
「吉田容疑者は、こちらの瑞穂総合支所に勤務していました」

窃盗の疑いで逮捕されたのは、
雲仙市地域振興部 瑞穂総合支所 地域振興課 主事の吉田尚平容疑者（３９）です。

吉田容疑者は去年６月２６日から９月２６日までの間に、瑞穂総合支所の執務室で管理する手提げ金庫に入れていた消防団の共済金の全額３万円を盗んだ疑いが持たれています。雲仙署は捜査に支障が出るとして認否を明らかにしていません。

市によりますと吉田容疑者は主査だった去年９月１９日ごろ、金庫内の２通の封筒に入っていた現金合わせて３万円を紛失しました。この事実を上司に報告せず、発覚を免れるため、別の封筒１通に５円、もう一通に紙切れ２枚を入れて金庫に入れました。

その後、紛失した現金の入った２通の封筒を金庫を保管する机の下で見つけましたが、上司に報告せず、紛失の発覚を恐れて別の封筒２通に別の紙幣と硬貨合わせて３万円を入れ、落ちていた場所に放置しました。

９月２６日、市は消防団員に対し、５円と紙切れが入った封筒を渡してしまい、現金がないことが発覚しました。

９月２７日、吉田容疑者がすり替えた現金入りの２通の封筒を別の職員が机の下で見つけ、吉田容疑者は、「現金を見つけていたが、そのまま放置していた」と市に打ち明けました。

市は１２月２７日付で吉田容疑者を公金の紛失と、処理不適正で停職６カ月と、主査から主事に降任させる懲戒処分としました。

雲仙市の金澤市長は「このような事案が起きたことは、行政に対する市民の皆様の信用を失墜させる行為で誠に遺憾であり、多大な迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」とコメントしています。