長崎市の中島川沿いに誰もが知る世界の偉人の胸像の設置が決まりました。市民や観光客からは戸惑いや驚きの声が上がっています。
長崎市によりますと去年10月に鈴木市長と面会した駐日インド大使が「インド独立の父」として知られるマハトマ・ガンジー像を贈る意向を示し、市は受け入れを決めました。
インド側は当初、松山町の平和公園への設置を希望しましたが、市は「平和公園内は抽象的なモニュメントが多く胸像はそぐわない」と断り、稲佐山公園内を提案しました。しかし今度はインド側が受け入れず、「眼鏡橋周辺」を提案しました。これを受け入れた市は、中島川に架かる袋橋のそばの一画(栄町)に設置することを決めました。理由は「長崎原爆の当初の投下目標が中島川に架かる常盤橋から賑橋付近に近い」と説明しています。
工事は、今週26日(月)から始まっていますが、周辺の自治会からは戸惑いの声も上がっています。市から説明を受けた自治会長の1人は、NCCの取材に対し、「なぜガンジーなのか分からない」「反対はしないが、市側は切羽詰まっている感じがした」などと話しました。
中島川沿いで散歩や観光を楽しむ人に話を聞くと…。
市民女性:
「何でガンジー、何でしょうね。ここら辺の歴史を知らないので、何とも言えないですけど、何か由来があったりするので、あれば…でも素敵だと思います」
市民男性:「いいと思う」
三重からの観光客:「何か由縁はありましたっけ」
ガンジー像は、高さ約1メートル、幅約1メートル30センチ。3月8日(金)までに設置する予定で、市は由来などの説明板も掲示することにしています。