今年も新酒の季節到来です。佐世保市の酒蔵でにごり酒の初絞りが行われました。「去年以上の出来」だそうです。
「生類憐れみの令」で知られる江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の時代の1688年、元禄元年から335年の歴史を紡ぐ江迎町の酒蔵「潜龍酒造」。
初搾りは1800年ごろに建てられた「土蔵造り」で、10月に県指定有形文化財に選ばれた「山下家貯蔵蔵」で午前10時に始まりました。布の袋にもろみを詰めて、「槽」と呼ばれる木箱に重ね、ゆっくり圧力をかけながら丁寧に搾り出していきます。「槽搾り」と呼ばれる伝統の技法です。淡い乳白色の新酒が出てきました。
新酒「本陣白星」は、「にごり生酒」という「活性清酒」で、微炭酸でとろみのある口当たりが特長です。瓶の中で発酵が進むため、始めは甘口ですが、1カ月ほど経つと辛口に味が変化します。
今年は10月中旬以降、気温の高い日が続いたため、酒蔵では、もろみを氷や湧き水で冷やし、一定の温度に保つ作業などに追われました。その甲斐あってしっかりと香りと甘みが楽しめるお酒に仕上がりました。
潜龍酒造杜氏・中山直さん(54):
「最初の初搾りが一番緊張するところ。皆さんが待っている新酒なので、去年の味に劣らぬように何とか去年以上の出来に仕上がったかなと」
新酒「本陣白星」は9100本限定であすからインターネットや県内の酒店、デパートなどで販売されます。
※900ml1450円(税込み)1800ml2638円(税込み)