コロナ禍乗り越え｢困難に立ち向かう力身に付ける｣長崎大学卒業式　１９５６人が新たな門出

１９５６人が新たな門出です。長崎大学の卒業式が開かれました。

卒業の日を迎えたのは長崎大学の１０の学部の学部生１５６６人と大学院生３９０人です。新型コロナが５類に引き下げられ、去年と同様、保護者も出席し、門出を祝いました。

永安武学長は「多様性の時代を生き抜くために大切なことは『学び続けること』、目の前のことに全力投球してほしい」と激励の言葉を贈りました。

答辞・歯学部歯学科・中山穂香さん（２５）：
「コロナ禍を長崎大学で過ごした私たち長大生は、コロナのおかげで困難な状況を周囲の環境のせいにせず、自らその困難に立ち向かう能力を身につけていると確信しています」

４年前、卒業生の多くが、入学した２０２０年は、新型コロナの影響で、授業のほとんどがオンラインでした。

情報データ科学部卒・堀志織さん（医療機器メーカー就職）：
「（オンライン授業ばかりで）最初は友達がいなくて不安だったが、大学に行き始めて友達ができて、すごく楽しい４年間になりました」

情報データ科学部卒・山口佳奈さん（電力会社の子会社に就職）：
「（４年前の）入学式はコロナで無かったので、この会場も初めてなので、緊張感がある。勉強はたくさんできて、楽しい４年間になりました」

教育学部卒・松竹永人さん（東京・声優養成所進学）：
「コロナ禍を抜けて、このみんな、仲間と、濃い時間を過ごせたのかなと思うと充実した大学生活でしたね」

教育学部卒・上野悠吏さん（市内学習塾に就職）：
「（長大の良かった点は）改めて地元の魅力に気付けたことと、先生方の手厚いご指導を受けられたこと。長崎に貢献できるように頑張ります」

卒業後、東京で就職する娘をもつ母親が、涙ぐむ場面も…。

母・四辻由紀さん：
「もう…卒業おめでとうと言いたいです。一生懸命頑張ってくれたなと思います。涙は見せたくなかったんですけど、とってもうれしいです」

娘・四辻洸泉さん（環境科学部卒・東京のＭ＆Ａ会社就職）：
「（母へ）今までありがとう。次、帰って来た時に、もっと成長してる姿を見せられたらいいなと思います」

工学部卒・松浦涼さん（東京・吉本興業芸人養成所へ）：
「お笑いサークルを自分でつくって、そこから２年間頑張りました。東京の吉本の養成所に行って、芸人になります。」

就職希望者の就職率は、３月１日現在、学部生が去年より１．４ポイント高い９５・７％。県内への就職率は２６．４％です。大学院生の就職率は９１．８％（前年比－２．８％）となっています。