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2025/11/1(土) 11:16

いわき信組、反社勢力へ10億円供与 「飲食を共にし融資で便宜」

  • #経済

 279億円の不正融資が明るみに出た「いわき信用組合」。先月31日、組合が会見を開き、不正に得たおよそ10億円を反社会的勢力に供与していたと明らかにしました。

■不正融資問題に新事実

いわき信用組合 金成茂理事長 「多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを、深くおわび申し上げます」

 先月31日、会見を行ったのは、「いわき信用組合」の現トップと外部弁護士らで構成された特別調査委員会です。

 5月の会見では、第三者委員会が20年間で247億円に上る不正融資があったと公表。組合は、顧客と同じ苗字の印鑑を悪用し、勝手に口座を作成。得意先の赤字を埋めるための架空融資に利用してきました。

第三者委員会 金田康裕弁護士 「この不祥事は明らかに法令違反であり、役員は解任されるべき」

 今回新たに浮上したのが、「反社会勢力への資金提供」です。

特別調査委員会 貞弘賢太郎弁護士 「いわゆる反社会的勢力、反社と評価すべき方、すべき者からの不当請求に対する支払いに充てられた部分が、相当あったんだろうなというのが我々の結論です」

 不正融資を始めたきっかけは、反社会勢力に対して資金を渡すためだったというのです。

■反社勢力へ10億円「融資で便宜」

 1990年代当時、金融機関は、金品を目当てに株主総会を妨害する総会屋をはじめとした反社会勢力と関係を断ち切れない状況があったといいます。

貞弘弁護士 「そのころの役員の方々のなかには、いわゆる暴力団関係者の方々とお付き合いをし、飲食を共にし、融資で便宜をはかり、あげく弱みにつけ込まれていろいろ要求されるというような付き合いをされている方もいた」

 「いわき信用組合」がつながってしまった反社の人物が「シグマ(仮名)」でした。

貞弘弁護士 「シグマ氏は、組合に不当要求を幾度となく繰り返し、暴力団との関係をにおわす発言が録音データとして残っている」

シグマ氏 「私が話を付けてやろう。ついてはお金を払いなさい」

 1994年、組合の理事長宅では政治団体が街宣活動を繰り返していました。シグマ氏は街宣をやめさせる仲介役として自ら申し出たといいます。組合がシグマ氏におよそ3億5000万円を支払うと、“口止め料”として、その後何度も金銭を要求し続けてきたのです。

 当時会長だった江尻氏はこう話しました。

「私が会長を務めた期間に払った金は、自分の印象では10億円前後ではないか」

 調査報告書によりますと、江尻氏は当時の役員とともにシグマ氏と何度も飲食し、海外旅行にも複数回行っていました。

■証拠のパソコン巡りうその証言

 一方、5月の第三者委員会の調査結果では、証拠となるパソコンを職員がハンマーでたたき壊したという証言が出ていました。しかし、これが嘘だったといいます。

貞弘弁護士 「私どもの方にご自分で連絡してこられまして、『いや実は違うんです』と。組合の会議室で前専務理事の坪井さんに相談したところ、坪井さんが『分かった、自分が持っておく』ということで、坪井さんに預けたことを説明するに至りました」

 第三者委員会に対して公然と嘘の証言をしていたばかりか、役員は自分がパソコンを持っていることを隠蔽(いんぺい)していたのです。さらに…。

「(坪井氏は)去年の12月上旬ごろに、紙袋に入れてごみ収集日にごみとして捨てたというような説明をされた」

 金融庁は先月31日、「金融機関としてあるまじき事態であり、極めて遺憾」とし、一部の業務停止を含む、今年2度目の業務改善命令を出しました。

(「グッド!モーニング」2025年11月1日放送分より)

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