ホーム > 今日のおすすめ番組 > 人生の楽園 第534回「文月の参 ~夫婦で目指す 顔が見える農業~」

今日のおすすめ番組

人生の楽園 第534回「文月の参 ~夫婦で目指す 顔が見える農業~」

16日(土) 午後 6:00 ~ 午後 6:30
 千葉県佐倉市で新規就農を果たした新庄毅さん(67歳)と妻の悦子さん(60歳)の第二の人生を伝える。 
 2人が営む"新庄農園"の自慢は、農薬を一切使わずに自然環境の中で育てた露地野菜。手塩にかけて育てた野菜は、2人にとっては子ども同然。そのかわいい野菜を大切に食べてもらいたいと、契約している20数軒の客にとれたての野菜を直接配達している。   

 毅さんと悦子さんは会社の同僚として出会い、結婚。1男1女をもうけた。
 悦子さんが自宅近くに50坪の畑を借りたことがきっかけとなって、48歳で家庭菜園をはじめた、毅さん。何事も真剣に取り組む性格ゆえ、育てた野菜は周囲で評判をよび、畑の規模は次第に大きくなっていった。
 定年を前に「趣味や旅行を楽しむだけでは、早く老けてしまう。自分に負荷をかけながら人生を送りたい」と考えた毅さん。最も身近にあった農業を、定年退職後の道として選んだ。そんな毅さんの決意を支えたのは、悦子さんだった。 
 真面目すぎて、「1+1は2という答えしか認めない」という不器用な夫のために、悦子さんは、野菜を食べてくれる客を獲得しようと奔走。社交的で、何でも楽しんで取り組む性格の悦子さんは、新庄農園の"営業部長"となった。

 こうして2007年5月、夫婦二人三脚で新庄農園はスタートした。週1度の配達のために、8種類以上の野菜をその日の朝に収穫する。これがなかなか難しいのだという。
 食べ頃を逃し、育ちすぎた野菜は、自宅用にするか、捨てるしかない。1日で野菜に虫がつき、出荷できなくなることも少なくない。だが、農業の大変さをわかってもらった上で、できる限りおいしく育てた野菜を届けたい...。それが、客との繋がりを重要視する新庄農園のやり方なのだ。そして、客たちも週に1度の配達を心待ちにしており、「新庄農園の野菜を食べたら、ほかの野菜が食べられなくなる」と口をそろえる。
 40年間、専業主婦として家庭を守ってきた悦子さんは、料理の腕を新庄農園のPRにいかそうと、2008年、野菜ソムリエの資格を取得。野菜が主役となる料理のレシピを考え、野菜と共に客たちに渡している。このレシピも大好評だ。

 農園をはじめて、4年。「1+1は2」としか考えられなかった毅さんが、最近変わってきたと悦子さんは言う。「農業は結果が読めない。1+1が2にならないということを野菜に教えてもらっている」。
 1年間365日、休みなく野菜と向き合う毅さん。「生活に余裕はなくなったが、種をまいて芽が出たときの感動。その芽が野菜となって収穫を迎え、"おいしい"と食べてもらえたときの喜びは、何物にも代えがたい」と言う。「自分の思いが続く限り、ずっと農園を続けていきたい」と、毅さんは目を輝かせている。

このページのトップへ戻る