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ノーベル文学賞 長崎出身カズオ・イシグロ

2017年10月06日

今年のノーベル文学賞に長崎市出身の日系イギリス人作家、カズオ・イシグロさん(62)が選ばれました。県内から喜びの声が上がっています。

カズオ・イシグロさんは、原爆投下の9年後、1954年に長崎市の新中川町で生まれました。5歳の時、長崎海洋気象台(現在の長崎地方気象台)に勤務していた海洋学者の父・鎮雄さんがイギリスの海洋研究所に招かれたことから、家族でイギリスに移り住みました。82年、被爆後の長崎を描いた「遠い山なみの光」でデビューし、代表作「日の名残り」(89年)や、「わたしを離さないで」(05年)などで知られます。5日夜の発表を受け、長崎市の書店では急いで手書きの看板を作り、受賞を祝福するイシグロさんのコーナーを設けました。

イシグロさんは、2012年に閉園した長崎市立桜ヶ丘幼稚園に通っていました。28年前に、当時担任だった田中皓子さん(91)の元に夫婦で訪れました。田中さんは「もう夢みたいです。これは本当やろうかと。(イシグロさんは)落ち着いた坊ちゃんで、あまり友達の中で一緒に楽しんで遊ぶというようなお子さんじゃなかった。絵本室で本を見たり友達が遊んでるのを見たりしていました」と、当時を懐かしそうに振り返りました。

イシグロさんの父・鎮雄さんが勤めていたい長崎海洋気象台に残る「100年のあゆみ」には、64年前の1953年にピアノが好きだった鎮雄さんが気象台の75周年事業で作曲した「長崎海洋気象台の歌」の歌詞と楽譜が掲載されています。長崎地方気象台の吉﨑和久さんは、「大変喜ばしいことだと思います」と話しました。鎮雄さんと7年間、同じ海洋課に勤務していた富山吉祐さん(81)は、「まじめな静かな方だったんですよ。子どもさんは一番最後に家族そろってイギリスに移住されるときに駅に送りにいったんですよ。その時にお会いしたぐらいじゃないかなと思います」と振り返りました。