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涙が止まらなかったのです

 今日から長崎県美術館で「わたしが選んだちひろ展」が始まりました。
長崎で相次いだ少年事件を受け、命の大切さ、平和の尊さを感じて欲しいと
2年越しで企画されたもので、NCCも共催しています。
原画が120点も展示されるのは、本当に珍しいことだそうです。
幼い頃から絵本や画集で何度も見たことがあるいわさきちひろの絵。
しかし、原画を見ると、印刷では分からない筆の動き、
描かれている人物の優しさ、厳しさが分かります。
私は「あかちゃんのくるひ」という絵の前で動けなくなりました。
そして、涙がぽろぽろ出てきて、止まらなくなってしまったのです。
絵を見て、このような感情になったのは初めてです。
弟か妹ができ病院から戻ってくる日、
お姉ちゃんになった嬉しさと、ちょっぴりの淋しさの表情が表れています。
私だけではありません。
会場の多くの人が、目に涙を浮かべて絵に見入っています。
きっと描かれた子供たちの目が、それぞれの心に
何かを届けてくれたのでしょう。

 展覧会では長崎原爆の日を前に、反戦や平和の尊さを考えるコーナーも設けられています。
8日はちひろさんの33回忌。
55歳という若さで亡くなったちひろさんが、もし生きていらっしゃったら、
今の世界情勢や子供たちをめぐる事件をどう考え
どのような絵を描いていたのでしょう。
子供は社会を映す鏡だとも言われます。
30~40年前に描かれた子供の目を見て、失ったものを考えてみませんか。
「わたしが選んだちひろ展」は9月3日まで、県美術館で開かれています。
ぜひ、夏休み中の子供たちにも見て欲しいなと思います。

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大嶋 真由子

1997年4月入社
長崎県長崎市出身
長崎大学卒
AB型

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