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NCCアナウンサー  溝田 浩司ブログ:2009年4月

おはよー!

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"4月になって黄色いランドセルがいつもの坂道を登ってくるようになった。肩には水筒、手には体操服や運動靴でふくらんだ手作りの布バッグ。そして、傷ひとつないランドセルには真新しい防犯ブザーがぶら下がっている。小さな体ゆえにその姿は山登りの重装備のようにも見えるが、瞳は新緑を映す高原の湖のように透き通っていて、どの新一年生も全身が生きるよろこびに満ちあふれていた。

「おはよー!」。通勤で坂道を下る途中、すれちがう小学生たちに声をかけるのが毎朝の日課のようになっている。通学路が決まっているためか、その坂道には毎朝ほぼ同じ顔ぶれの子どもたちがやってくるのだが、いつも顔をあわせるのに無言でいるのも他人行儀な気がして(まあ、実際は他人なのだけれど)とりあえず「おはよー」くらいは声をかけてみようと始めたのがきっかけだった。

子どもたちの反応は様々で、立ち止まってぺこりと頭を下げ、「おはようございます!」と挨拶してくれる子もいれば、恥ずかしそうに下を向きながら小さな声で挨拶してくれる子もいる。特に高学年の女子に多いのが、友達とくすくす笑いながら恥ずかしそうに小声で挨拶をして、そのまま通り過ぎてしまうパターンだ。「ほら、またいたよあのおじさん。ほんとウザイよね」なんて声が後ろから聞こえてきそうだが、まあ、どこの誰だか知らないおっさんが(実は知っているのかもしれないけれど)真面目な顔をして声をかけてくるほうが珍しいのかも知れない。あまり気にしないことにしている。

とはいえ、「おはよー」の挨拶にまったくの無反応というのもちょっとさびしい。まだランドセルに黄色いカバーがついていたころから知っているその女の子は、一緒に登校しているまわりの子どもたちがとりあえず挨拶を返してくれるなか、一人だけかたくなに口を結んだまま「おはよう」のひとことを言ってくれないのだ。視線が会うと怒ったような目をしてプイと横を向きすたすたと通り過ぎてゆくこともあった。下を向いたままつまらなそうに歩いている朝などは、何か悲しいことでもあったのかとつい心配してしまう。

「おはよ...ございます...」。
その女の子が朝の挨拶をしてくれたのはつい先日のことだった。ランドセルから黄色いカバーは消え、少しだけお姉さんになっていた。
なにも「いい大人」を演じるつもりはないのだけれど、もしそう映ったとしてもやっぱり朝の挨拶は大切だと思っている。おはよーのひとことで人も社会も動き始めるのだ。いまはまだ一方通行の「おはよー」だが、いつか子供たちから声をかけてくれる日が来ると信じている。

「おはようございます」から「こんばんは」。
3年間司会を務めた土曜朝の情報番組「トコ・サタ」を卒業し、今月から夕方のニュース番組「スーパーJチャンネルながさき」を担当しています。これまで励ましのお葉書やメール、FAXをお送りいただいた皆様、朝早くからトコ・サタに生出演してくださったゲストの皆様、雪の日も雨の日も朝7時に来てメイクを担当していただいた皆様、そしてスタッフのみなさん本当にありがとうございました。トコ・サタは佐藤和輝アナと上野敏子さんの新コンビで放送中です。引き続きのご愛顧をよろしくお願いいたします。"

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溝田 浩司

1990年4月入社
福岡県出身
福岡大学卒
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