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NCCアナウンサー  溝田 浩司ブログ:2007年11月

極楽 ごくらく

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"先日、佐世保市で開かれたココロねっこ広場で、 絵本の読み聞かせを担当しました。

割り当てられたスペースにやわらかいマットを敷き、 その上に、ぬいぐるみや絵本をいっぱい並べ、 かわいい座布団やいすも用意しました。

ちょっとしたこども部屋のような雰囲気の中、 こどもたちがやってくるのを待ちました。

最初は通り過ぎていたこどもたちも、 ひとりに絵本を読み始めると次々に上がりこんできて 「これ読んで!」と声をかけてくれるようになりました。

実は、年齢にあわせて読む絵本を準備していたのですが、 こどもたちが次から次にリクエストをするので予定を変更。 小さな手が差し出すままに絵本を読むことにしました。

何冊かを読み終えたあと、後ろのほうに座っていた男の子が まっすぐに私を見つめながら一冊の絵本を持ってきました。
それは「おじいちゃんの ごくらくごくらく」。(鈴木出版)
初めて読む絵本でした。

いつもはしないのですが、漫画のような表紙絵につられ、 ちょっと声色を使って楽しげに読むことにしました。

登場するおじいちゃんの口ぐせは、「ごくらく、ごくらく」。
孫の男の子はそんなおじいちゃんが大好きです。
楽しげな絵とともにストーリーはほのぼのと展開します。

読み聞かせるうち、子供たちはだんだん盛り上がってきて、 ひざに上がってきたり、絵を指差しながら笑ったりします。

ところが、「いっしょに温泉に行く」と約束したあたりから この絵本の本当の顔がのぞきはじめます。
私も、「ひょっとして...」と思い始め、声のトーンをもとに戻しました。

こどもたちもなんとなくわかってきたのか、 おじいちゃんが入院したあたりから静かになり、 絵本に集中し始めました。

そう、大好きだったおじいちゃんは死んでしまうのです。
絵本では確か「ほとけさまのくに」へ行ってしまうという表現でした。

「パタリ」。
絵本と閉じる音がいつになく大きく響いたような気がしました。

こどもたちが「人の死」についてどの程度理解しているかはわかりません。
でも、読み聞かせが終わったあと、「おじいちゃんの ごくらくごくらく」を 争うように読み返していた子供たちを見ると、 「命」について何かしら心に届くものがあったに違いないと 思わずにいられません。

またひとつ、いい絵本に出会いました。"

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溝田 浩司

1990年4月入社
福岡県出身
福岡大学卒
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